冴えない医学生が素敵な医師になるまでの軌跡

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MRによる“勉強会”の話

今回は、僕が大学病院での実習を始めてから知った、MRと医師の関係についてお話します。

MRとは?

MRって言われても医療関係者じゃない人は何のことだかさっぱりですよね。
MR(Medical Representative)は日本語で医薬情報担当者といって、簡単に言うと製薬会社の営業マンです。
MRの仕事としては、医薬品の品質や安全性に関する情報提供で、医師や薬剤師に自社の医薬品を選んでもらうことを目的としています。

MR主催の勉強会(セミナー)

MRが自社の医薬品を紹介する機会として、病院では医師向けの勉強会(セミナー)がMR主催で行われています。
様々な製薬会社が自分の薬をアピールしようと、大学病院では毎日のように開催されています。
勉強会は平日の夜に行われ、MRが新薬の効果・副作用の紹介をしたり、新薬の臨床試験を行っている医師が結果を説明したり、その薬が用いられる疾患の最新の治療法を医師同士で共有したりします。大体1時間ぐらいです。
医師は、薬の作用機序などで疑問があればその場にいるスーツ姿のMRに質問します。
医師からの質問に答えるためには、MRの方も、自分の専門である薬の知識だけじゃなく、医学的知識も必要となってきます。
僕もその勉強会に医学生の分際で参加させて頂いたことがあるのですが、正直、驚きました。
僕が驚いたのは勉強会の内容ではなく、それに付属するサービスです(笑)。
なんとその勉強会ではお弁当とお茶が出るんです!もちろんタダです。
1時間話を聞いて、簡単なアンケートを記入するだけで、夕食がタダで食べられるのにはびっくりでした。
しかも出てくる弁当が、そこら辺のスーパーで売っているものとは違って、結構豪華な弁当なんです。
中には1食2000円以上するステーキ弁当までありました。
美味しい弁当でおもてなしをされたら、その会社の薬を処方したくなる気持ちも分かります。
大人の世界って怖い。と感じた瞬間でした。
昔は金銭のやり取りやゴルフのお付き合いなどもあったそうですが、2012年からMRによるあからさまな接待は原則禁止となったそうです。
昔を懐かしむ年配の医師も多いでしょうね(笑)。

まとめ

チーム医療で医療従事者はどの職種も平等と言っても、まだまだ医師は他の職種から優遇されている現実がお分かりいただけたと思います。
数々の接待を受けてきた年配の医師に、ふんぞり返った態度の人が多いのもうなずけます。
自分が医師になった時は、学生の時の謙虚な気持ちを忘れないようにしたいものです。